里山が活気づいてくる春。山の恵みをいただき、これから始まる田畑仕事の無事を願う収穫祭。お茶の里・宇治ならではの『お茶摘み』、山野草の摘み取りのほか、
「つちの塾」定番の『藁灰こんにゃく』『ジェノベーゼ・ピザ』『鹿ハート焼き・シチュー』もあり、1日たっぷり手作りの楽しさ・美味しさを満喫!
【春の収穫祭と料理教室】
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●野生茶で釜炒り茶を淹れよう
●茶葉の天ぷら
●朝摘み山野草の天ぷら
~手摘み茶で作る“お茶塩”で~
●野草イタドリのジャム
●筍の木の芽あえ
●筍ごはん~土鍋炊き~
●鹿のハート焼き、ロース焼き&シチュー
●稲藁で灰汁から手作り!藁灰こんにゃく
~赤柚子胡椒を使った柚子胡椒味噌で~
●自家製小麦とバジルのジェノベーゼ・ピザ など
★野生茶を摘んで新茶の釜炒り茶づくり
「オーガニックつちの塾」のある宇治市東笠取は、かつて宇治茶のブランド茶『喜撰茶』の産地として栄えたところ。田畑の周辺には手つかずの野生茶もたくさん。
新茶の季節なので、料理の仕込みが始まる前にお茶摘みを。
【茶摘み】
新芽の先から2枚葉がついた部分を摘み取る「一芯二葉」(いっしんによう)で若葉を摘んでいく。これは上級のお茶をつくるときの摘み方だそう。よしっ!わたしたちも気分は上級茶の摘み子さん!? プロのように手早くは摘めないけど、ちょっとコツがつかめてきた(笑)
「この辺りのお茶は農薬も何も使わない、ほんとの野生茶。だから摘んでいても手が汚れないやろ?」と地元の農家さん。薬を使っている茶葉を摘んでいると、指先が黒く汚れてくるのだそう。
【釜炒り茶の作り方】
釜炒り茶は生の茶葉を熱した釜で直接炒る製法。日本でよく飲まれている緑茶は蒸し製なので釜炒り茶は貴重品と思われがちだけど、フライパンで簡単に作れるので自家製向き。
1:鉄鍋を強火~中火で熱する。茶葉を入れた瞬間、パチパチ音がするくらい熱したら、
生の茶葉を入れ、焦がさないように3~5分炒る。
2:茶葉がしんなりしたら鍋から出して、」茶葉を広げて手で揉みこむ。
3:茶葉を鍋に戻し、中火~弱火で炒って水分を飛ばし、また鍋から出して手揉みする
この作業を5回ほど繰り返し、水分が飛んだら乾燥させる。
【釜炒り茶 完成】
部屋中に漂う緑茶の香りは天然のアロマ。手で揉みこむと香りがさらに広がり、お茶作りしながら癒される♪
その味わいは、渋みが少なくすっきりとして何杯も飲めてしまう。
自分で摘んで淹れたから、貴重さも美味しさもより一層。
★稲藁で灰汁から手作り!藁灰こんにゃく
口にした人を虜にする「藁灰こんにゃく」。生のこんにゃく芋を擦って、稲藁で作った灰汁で固める、昔ながらの製法で作るプルプル、モチモチのこんにゃく。今回は赤柚子胡椒を使った味噌で刺身こんにゃくに。
「おでん、すき焼き、こんにゃくステーキにしても美味しい」という声も。
収穫祭の前に用意しておいた「こんにゃく用の灰汁」。オーガニックのお米の藁からとった灰汁を使うので、市販のこんにゃくによくある特有の匂いがなく、生の芋の風味を感じる。灰汁とりは時間がかかる作業だけど、仕上がりに違いが出るので、とても大事な工程なのだ。
★山野草の天ぷら~野生茶の茶塩で~
朝摘んだこごみ、ごぼうの葉、タラの芽を天ぷらに。ならば、野生茶で茶塩を作ろう!ということに。お茶の香りが清々しく、新鮮な山野草と相性抜群。
★野草イタドリのジャム
春先に赤紫色の芽を出すイタドリ。スカンポという呼び名でも知られる多年生の野草で、放っておくと2mほどの高さに成長し、地中に太い茎をどんどん張り巡らせるので、厄介者扱いされている。炒め物や醤油漬けなど色々な料理レシピがあるなか、「つちの塾」では独特の酸味を活かしたジャムに! 皮を剥くのが少し手間だけど、初夏にぴったりな爽やかな味。クラッカーやチーズ、ワインにもぴったり!
★鹿のハート焼き、ロース焼き&シチュー
狩猟免許を持つ田中理事長が仕留めたシカ、イノシシの料理は毎回絶品。
中でも鹿のハート焼きは珍味中の珍味。恐る恐る口にした人も「意外とさっぱりして食べやすい。なにこれ、美味!」とハマってしまう。お待ちかねの鹿ロースのシチューはお肉がとろけるほど柔らかくジューシーで、お代わりが止まらない。ほかに、イノシシのスペアリブは小さな子どもも気に入ってくれたみたい。
★自家製小麦とバジルのジェノベーゼ・ピザ
「つちの塾」の名物といえるY子りんの手作りジェノベーゼ・ピザ。サクサク、カリッと焼かれたピザは香りも味も濃厚なジェノベーゼにとっても合っていて、焼きあがりと同時に完売!するほど。
今回は昨秋より多めに焼いてくれたはずなのに、
またまた予想を超える人気ぶり。
このピザ、焼きたてはもちろん、少し冷めてもサクッとしておいしく食べられるのが不思議。
いつも畑で顔を合わす人、今日が初対面の人など、みんなそれぞれお喋りを楽しみながら、呑みながら、リラックスした雰囲気のなか、どんどん料理が出来ていく。
そのどれもが“種から、苗から自分で育てて、おいしく食べる”を実現したもの。
今回、参加できなかった数名の方、残念。また秋の収穫祭&料理教室で!
次はどんなメニューが登場するかお楽しみに!